蜜柑が幸せなり器。ドゥバイヨルのフリアンディス。
いがらしゆみこの名作漫画『キャンディ・キャンディ』。私は漫画よりもアニメが大好きで夢中になって見ていました。
ステキな男子が目白押しで、テリィ派なのかアンソニー派なのか、大人のアルバートさんも魅力的、などとときめいたものです。
大人になってまんがを読み返した時、なぜこんな素敵なシーンを子どもの頃はスルーしていたのか!と思ったのが、脇役男子ステアとキャンディのお別れシーン。
ガールフレンドが別にいるものの、キャンディのことが好きだったステア。でもキャンディにも別に好きな人がいます。
志願兵として戦地に赴くことは語らずに、ステアは最後キャンディに逢いに行きます。その時、ステアがキャンディに贈ったのがオルゴール。
聴くたびにキャンディが幸せになれるという、その名も「キャンディが幸せなり器」です。
みなさんにも、「みなさんが幸せなり器」はありますか?
私が幸せなり器は、ドゥバイヨルのフリアンディス。おまじないの言葉ではありませんよ。チョコレートです。
初めて食べたのは、母がデパート帰りに、たまたま買ってきたもの。
仕事で疲れて帰ったら、テーブルの上に小さな箱が置いてありました。
開けてみると中には色々な形のチョコレートが入っています。長細いの、ごつごつしたの、薄くて丸くて上にフルーツがのっているの。
昨今の華やかなチョコレートと比べると地味。でもそれぞれ全然異なる味わい、食感で、本当に美味しいんです。
正直なところ、チョコレートが好きな私はどのチョコを食べてもだいたい「美味しい」と思うんです。
カカオの産地の違いや、新進気鋭のフランス人ショコラティエなどは、ほとんど、ちんぷんかんぷん。
「美味しいぃ」のか、
「美味しいぃぃぃぃぃ」のか、
「い」の長さで表現するしか術がありません。
でもこのチョコレートを表現するなら、それはやっぱり「わたしが幸せなり器」。
食べるたびに元気になれる、幸せなり器。
こちらはバレンタイン仕様なので、限定のルビーチョコも入っています。すごく小さな箱で1400円。すぐになくなってしまうので、大切に食べないとなりません。
そういえば、ドゥバイヨルのチョコはいつも母からもらっています。このバレンタインチョコも母がくれたもの。
キャンディもステアからもらったように、「幸せなり器」は誰かから贈られたものなのかもしれません。
私も誰かに「幸せなり器」を贈ったことがあったかな?
あったかなああ?
▼ドゥバイヨル