猫と、バターケーキと、ミシュランと。
一度は食べてみたいとずーっと思っていた、広島の老舗、長崎堂のバターケーキ。
東京では通販でしか手に入らず、しかも現金書留で先に送金後に届くと言う、レトロなシステム。本当に美味しいのかわからないので、お取り寄せをためらっていました。
そのバターケーキが新宿早稲田にある漱石山房記念館併設のブックカフェで食べられると知り、週末の土曜日、小雪がちらつく中行ってみることに。新宿区出身の夏目漱石が晩年を過ごした地に建てられた記念館です。
併設のカフェは入館料なしでも利用できますが、300円と手頃、モダンな建物内に漱石の書斎が再現されていたり、等身大パネルや漱石人形が飾られていたりと楽しめます。
館内には「我輩は猫である」にちなみ、そこかしこに猫の姿が。カフェもカップやグッズに猫がいっぱいです。
そして、バターケーキ。一切れ450円。コーヒーとセットで830円(紅茶やほうじ茶も選べます)。カステラ職人の初代が考案したと聞いていたので、カステラの味をイメージしていましたが、全然別物。ふんわり、しっとり、きめ細やかでなめらかな生地に、優しい甘さ。
はぁぁぁ、どストライク、大好きな味です。
ちなみに、私はカステラも大好き。そのカステラよりも好きな味。カステラの生地をなめらかにして、バターのコクが加わり、でも和菓子のような繊細さもあり。説明書きには「濃厚なバターの香り」とありましたが、フィナンシェのようにバターが強く香ることもありません。懐かしい味、でも、似た食べ物を探すのが難しいです。
美味しさがわかったので、現金書留のハードルを超えて、今度はお取り寄せしてみようと思います。
こちらのブックカフェでは、漱石にちなんだメニューが並びます。バターケーキは、漱石の妻、鏡子が広島出身だったことにちなむとか。また、「我輩は猫である」に登場する空也のもなかなど、ちょっと入手しづらい甘味が楽しめます。
カフェはセルフサービス、訪れた土曜日は悪天候にもかかわらず、カフェは一時満席になっていました。
ミュージアムショップとカフェで、グッズを購入。付箋、鉛筆、メレンゲ菓子、漱石が愛した祇園坊柿のドライフルーツなどなど。一番のお気に入りは、「吾輩は猫である」と「草枕」の冒頭が書かれた鉛筆です。
記念館に行く前、食べログで調べたラーメン屋さん(評価:3.86)に行ったところ、雪の中まさかの行列。7・8人並んでいましたが、せっかく早稲田に来たので15分ほど並び、ようやく食べられた鶏そば。「らぁ麺やまぐち」にて900円。
しっかりとした鶏スープにストレート麺、厚みのある支那竹、柔らかいチャーシュー、カイワレ少々。
美味しいぃぃぃ!
後で調べたところ、ラーメン界では有名なお店なんですね。ミシュランでビブグルマンに5年連続選ばれているとか。お友達は「煮卵」をトッピングしました。一口もらって、トッピングしなかったことを後悔。次の機会は、煮卵トッピングすることを誓いました。
ラーメン屋さんまでは東西線早稲田駅から徒歩10分と、まあまあの距離。着くまでに可愛いカフェや、美味しそうなお店がちょこちょこありました。
土曜日は寒すぎて散策する気分になれず、ラーメン屋さんから漱石山房記念館までタクシーで移動してしまったので、今度はぶらぶらしてみたいです。
早稲田っていい街だなあ。
漱石山房記念館のためだけに早稲田を訪れるのが躊躇われる方は、らぁ麺やまぐちとセットでぜひどうぞ。
さらに、早稲田には有名な神社があるんです(土曜日に知ったばかり)。金運アップのご利益がすごいのだとか!?今日は長くなったので、神社の話はまた後日にでも。
▼漱石山房記念館
新宿区早稲田南町7
▼バターケーキの長崎堂
広島県広島市中区中町3-24
▼らぁ麺やまぐち
新宿区西早稲田2-11-13