父とステテコ。
みなさんは、占いを信じますか?
私は毎朝『目覚ましテレビ』の星占いで、うお座がビリだとがっかりしますが、『特ダネ』が始まるとすぐに忘れてしまいます。
お金を払ってまで占いをするのは・・・ちょっとないなあと思っているタイプです。
でも、人生で一度だけ、お金を払って、わざわざ小1時間かけて出向いて、占いをしてもらったことがあるんです。
きっかけは、10年以上前に亡くなった父。
病気がわかってから、父は3か月で亡くなってしまい、当時は悲しいのはもちろんですが、亡くなったことが飲み込めないというか、頭ではわかっていても、1年間くらいは信じられないような、ピンとこないような不思議な心境でした。
父には病状を深く告知していなかったので、多分、亡くなった父が一番戸惑っていたんじゃないかと思います。
それまでは、ほとんど病気らしい病気もしたことなかったですし。
四十九日を過ぎた頃から、父がよく夢に登場するようになりました。
大概の夢では、父がいつもの席で、ただビールを飲んでるだけなんですけどね。
亡くなって1年が経っても、私は父が思い残すことはなかったか、亡くなった人に対して変なんですけど、天国で元気にしているか、ずっと気になっていました。
その話を友人にしたら、唐突に占いを薦められたんです。
なんでも霊視ができて、未来のことだけではなく、亡くなった人のこともわかる占い師さんがいるとか。
その友人もお母さんを亡くしていて、みてもらったらすごくスッキリしたと言います。
普段なら「へ〜」で終わるんですけど、その時は「みてもらわなくちゃ」という気持ちになりました。
人気の占い師さんだったらしく、予約を取るのも大変でした。
平日の中途半端な時間にやっと取れて、会社を早退して出向きました。
その占い師さんは、はじめに名前と、生年月日と、占って欲しい事だけしか聞きません。
あとは、目をつぶった状態で、占い師さんが一方的に喋ります。
「あなた彼氏は?」「多分去年から付き合っているよね?」とか質問形式の占い師さんは、 相手の反応を見ながら、占い内容を変えていくのだとか。
その方は、自分が喋る内容に、声を出してリアクションしたりしないでくださいと言います。
自分は反応を見たりせず、霊視できたことをそのまま伝えたいからと。
そして占いというのか、霊視が始まりました。
亡くなった人は、生前、自分が好きだった格好をしているんだそうです。
お父様は、、、何か白い服を着ていますね、と。
目をつぶったまま、何かを考えているように間が空き、
ステテコですね、ステテコを着られていますと、おっしゃいました。
ステテコ姿ですごく寛いでいると。
ステテコ!!!
父は家に帰るとまずお風呂に入り、洗いたてのサラサラのステテコ上下に着替えるのがいつもでした。
父にとっての最上級のリラクシングウェア。
声を出してはいけないと言われていたので、一人「うん、うん」と頷きます。
そして、「川が見えます、釣りをされていますよ、ステテコ姿で。」
父は仕事一筋で趣味のない人だったんですけど、子供の頃に釣りが好きだったらしく、引退したら釣りでもしようと話していました。
お父さん、楽しく暮らしているんだね。
思い残したことや、言いたいことは・・・「特にない」そうです。
自分の人生に満足し、今はこれでよかったと思っていると。色々ありがとうと。
特にないって、それも、らしいね。
私たち、真面目な話なんて恥ずかしくてしてこなかったしね。
こんな具合に、1時間の霊視タイムは、あっという間に終了。
私は別に思いつめて占いに行ったわけではないんです。
どちらかというと軽い気持ち。
でも、霊視が始まってから、ずっと泣きっぱなしでした。
何で泣いたか全然わからないんですけど、「ステテコ」と聞いた瞬間から、ずっと涙が止まらなくなりました。
泣いたせいか、終わった後は、すごく、すごーく、スッキリした気分になりました。
普通は「占い」なので、霊視で将来をみたりするようなのですが、私は特に教えて欲しい未来はなかったので、父のことのみにしました。
なので、当たる・当たらないはわかりませんが、しょっぱなの「ステテコトーク」で心を掴まれ、ヒーリング効果は満点以上、「心が洗われる」みたいな気持ちは初体験でした。
ステテコといえば、母が私の赤い服とステテコを一緒に洗ってしまって、
すっごくかわいいピンク色に、ステテコが染まってしまったことがあったんです。
もったいないからと、しばらくはピンク色のステテコを着てたなあ。
なんてことを思いだしながら、占いの後は、爽やかともいえる気持ちで帰路につきました。
父は辛党で、甘いものはあまり食べなかったのですが、ウィスキーボンボンは好きでした。
先日、クッキーをお取り寄せをした、田園調布のローザー(ROSA)のロシアチョコレートです。
ウィスキーボンボンのほか、アーモンドやタフィ、コーヒー、アプリコットなどなど、様々な味が詰め合わされています。
今はウィスキーボンボンも好きなんですけど、昔は嫌いで、父に食べさせていました・・・。
そして、包み紙が、とっても、とってもかわいいんです。ウィスキーボンボンはトラ柄です。可愛すぎませんか?
ウィスキーボンボンから、父を思いだして書き始めて、長くなりすぎて、ちょっとわからなくなってきました。
雑な紹介になりましたが、是非クッキーと合わせて、こちらもご賞味ください(美味しくて、かわいいです)。
それでは良い週末を。
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